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ラリベラの岩の聖堂群

Rock-Hewn Churches, Lalibela

更新日:

LalibelaLalibela / Bryan_T

エチオピア正教会の巡礼の地、聖地ラリベラ

ラリベラはエチオピアの首都アディスアベバから約645km北に位置し、標高2,500m以上の高地にある。12世紀〜13世紀頃、アクスム帝国衰退後に栄えたザグウェ朝の首都だった場所。
1187年ヒッティーンの戦い(エルサレム王国&十字軍とアイユーブ朝サラーフッディーンとの戦い)でイスラム勢力にエルサレムを奪還され巡礼ができなくなったのを機に、時の国王ラリベラが第2のエルサレムとして建設を開始し、伝統的な教会建築方法ではなく一枚岩を削って11の教会群が造られた。当時ヨーロッパで主流だったロマネスク様式やゴシック様式ではなくアクスム様式(窓が特徴的な形をしている)やギリシャ、古代ローマ、ビザンツ様式が用いられ、今でも礼拝の場として使用されている。

1枚岩を削ってつくられた11のキリスト教聖堂群

教会は北側の第1教会群と南側の第2教会群のふたつに分かれている。

北側の第1教会群
・聖救世主教会 / Biete Medhane Alem
・聖マリア教会 / Biete Mariam
・聖十字教会 / Biete Maskal
・聖処女教会 / Biete Denagel
・聖ゴルゴタ教会 / Biete Golgotha
・聖ミカエル教会 / Biete Mikael

南側の第2教会群
・聖エマニュエル教会 / Biete Amanuel
・聖マルコリオス教会 / Biete Quddus Mercurius
・聖アバ・リバノス教会 / Biete Abba Libanos
・聖ガブリエル・ラファエル教会 / Biete Gabriel Raphael

第1、第2グループから少し離れたところに 一番最後に建てられたと言われている「聖ギオルギス教会(Biete Ghiorgis)」があり、第2教会群とは地下道でつながっている。
入場料は年々値上げがされていて6,000円(1,000ETB)もする!アフリカにしてはめっちゃ高い……なお4日間有効です。教会は隣接しているので1日あれば十分見学できます。

近年、地震活動の影響により排水口が大きな損害を受けた。排水口が壊れたことによって水害による損傷が問題となっている。その他にも教会内部の絵画や彫刻レリーフも劣化が問題となっていて完全性が失われようとしています。

聖救世主教会 / Biete Medhane Alem

Felsenkirche Bete Medhane Alem
Felsenkirche Bete Medhane Alem / ilf_

横幅33.7m、奥行き23.5m、高さ11.5mとラリベラの中で一番大きな教会である。
アクスムにあるシオンの聖マリア教会を模して造られたと言われている。

聖マリア教会 / Biete Mariam

Rock-hewn churches, LalibelaRock-hewn churches, Lalibela / sjorford

11の教会の中で一番古い教会。教会内部にはキリストとアダムの墓のレプリカがある。

聖アバ・リバノス教会 / Biete Abba Libanos

Church of Bet Abba Libanos, Lalibela, EthiopiaChurch of Bet Abba Libanos, Lalibela, Ethiopia / A.Davey

聖ガブリエル・ラファエル教会 / Biete Gabriel Raphael

Lalibela Bet Gabriel-Rufael 1
Lalibela Bet Gabriel-Rufael 1 / CMoravec

王室の住居として使用されていたと言われている。

聖ギオルギス教会 / Biete Ghiorgis

Biet Gyiorgis Church, LalibelaBiet Gyiorgis Church, Lalibela / Rod Waddington

横幅12m、奥行き12m、高さ12m、上から見ると十字架の形をした教会。「世界8番目の不思議*」のひとつとされている。

*世界8番目の不思議とは
世界の7不思議の次に注目を集める構造物のこと。その他にグランド・キャニオン(アメリカ)やタージ・マハル、マチュ・ピチュなどが世界8番目の不思議と言われている。

聖エマニュエル教会
かつて王室の礼拝堂として使用されていた。

聖マルコリオス教会
かつて牢獄として使用されていた。

ラリベラの岩の聖堂群の登録基準

登録基準(ⅰ)
11の教会はすべて、その完成度、大きさ、形の多様さと大胆さにおいて、ユニークな芸術的業績を示している。

登録基準(ⅱ)
ラリベラ王は、歴史的状況により聖地巡礼が不可能になったため、聖地のシンボルを建設することにした。聖ゴルゴタ教会には、キリストの墓、アダムの墓、キリスト降誕祭のベビーベッドのレプリカがある。聖地ラリベラは、エルサレムやベツレヘムの聖地の代わりとなり、エチオピアのキリスト教に多大な柄鏡を与えた。

登録基準(ⅲ)
ラリベラでは、11の教会に加え、内階段と茅葺き屋根を持つ2階建ての円形集落の伝統的な住居跡が広範囲に残っており、エチオピアの中世・中世以降の文明を物語る貴重な遺跡となっている。

ラリベラの岩の聖堂群へのアクセス方法

AIRBUS A350-941 XWB_ET-AVC_1
AIRBUS A350-941 XWB_ET-AVC_1 / hans-johnson

日本からエチオピアまでは全日空とエチオピア航空のコードシェア便などが就航しております。アディスアベバで1回乗り継ぎ、ラリベラ空港へ行く方法か、タイや香港で1回、アディスアベバで2回目の乗り継ぎを経てラリベラ空港に到着する方法。所要時間は21時間55分〜26時間。飛行機代は200,000〜250,000円くらい。

ラリベラの岩の聖堂群周辺のホテル情報

Etiopien - LalibelaEtiopien - Lalibela / Göran Höglund (Kartläsarn)

グーグルマップで調べてみると20件くらいホテルがあるようです。2名1室で2,500〜20,000円くらい。Bete Abraham Innが最安ですが、Tukul VillageとSora Lodgeが値段もほどよく清潔そうで良い感じ。

エチオピアの物価からすると、1泊5,000円で十分満足できるホテルに泊まれるでしょう。

ラリベラの岩の聖堂群までの旅の予算

Limboko / Pixabay

日本発のツアーでは、シミエン国立公園やアクスムの考古遺跡、ファジル・ゲビ、ゴンダールの遺跡群などエチオピアにある世界遺産をいっしょにまわるツアーがあります。
6〜10日間のツアーで代金は300,000〜600,000円くらい。

個人旅行の場合は、成田発のエチオピア航空で、香港、アディスアベバを経由してラリベラ空港へ21時間35分の旅。飛行機代はおよそ200,000円。
ラリベラに2泊してさっと帰れば250,000円あれば行けそうです。ほぼ飛行機代!
その他に予防注射やビザ発給、サーチャージ、教会群の入場料で別途かかりますが、合計300,000円くらいでしょうか。

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