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ブールジュの大聖堂

Bourges Cathedral

投稿日:

Cathédrale de Bourges (Cher)

カエサルも美しさに感動した都市ブールジュ

ブールジュ大聖堂は、パリから南へ約240kmの位置にあるサントル・ヴァル・ロワール地域圏シェール県ブールジュにある聖ステファノスに捧げられたローマ・カトリック教会で、正式名称は「サンテティエンヌ大聖堂」。

ブールジュは、ガリア戦争で共和政ローマに征服されるまでは、ガリア人のビトゥリゲス族が居住するアウァリクムという名の街だった。アウァリクム包囲戦はカエサルを苦しめた戦いだったが力及ばず攻め落とされ住民は大虐殺された。征服後、ローマ人はこの町の美しさに感動し、破壊するのではなく水道橋や浴場、円形劇場などが建設されローマ都市として再建。300年頃、聖ウルシヌスがキリスト教を布教し、ブールジュはガリアで最初のキリスト教共同体の本拠地となり、最初の教会はこの頃に建てられた。聖ウルシヌスはブールジュ最初の司教と言われている。

11世紀中頃にフランス王ロベール2世の弟で大司教のゴーズリンがロマネスク様式の聖堂を建てた。しかし、この大聖堂は小さすぎたため12世紀の終わりにゴシック様式で再建されることとなった。
大司教アンリ・ド・シュリーが建設計画を立案し1195年に着工。1999年にアンリ・ド・シュリーが亡くなり、後を継いだギヨーム・ド・ドンジョンは聖堂全体の整備、彫刻装飾、ステンドグラスなどの図像計画の定義など重要な役割を担った。
1285年までに西側ファサードのすべての彫刻を含めてほぼ完成した。1313年に南塔に大きな亀裂が入り、巨大な柱で補強されることになった。また脆弱な構造を維持するため塔には鐘が設置されていない。
1324年、大司教ギヨーム・ド・ブロスによって献堂されたが、北塔は未完成のままだった。1480年頃に完成したが、1506年12月31日に崩壊してしまった。塔の再建資金を集めるために、四旬節の間、裕福な信者に、バターを食べることを認めるかわりに寄付することをお願いした。そのため北塔は「バターの塔」と呼ばれている。

北塔はガイドツアーでのみ、登ることができる。約400段の階段を登るとブールジュの街を一望できる展望台へと続く。大人8ユーロで北塔と地下聖堂に入ることができる。(18歳以下は無料)

1562年、宗教戦争の時、ユグノー側(プロテスタント)だったモンゴメリー伯にブールジュの街は占領された。彼らは宝物を略奪し、彫刻、レリーフなどを破壊した。モンゴメリー伯は大聖堂も破壊しようと画策していたが、プロテスタントの教会に改築しようとする他の者たちの進言によって破壊は免れた。

フランス革命の時は、理性の神殿として利用され、宝物庫にあった聖遺物や貴重品の多くは金にするために溶かされてしまったが、建物の被害は他の教会と比べると比較的少なかった。

1862年、ナポレオン3世によって歴史的建造物に指定され、1992年、登録基準(ⅰ)(ⅳ)が認められ世界遺産に登録された。

ブールジュ大聖堂の特徴

Bourges

ブールジュ大聖堂の特徴はトランセプトを持たず、ヴァチカンのサン・ピエトロ大聖堂(再建前)やパリのノートル・ダム大聖堂など初期教会建築に見られる5廊式を採用した。
身廊の高さは37m、内側の側廊の高さは21.3m、外側の側廊の高さは9.3mと階段状になっており、より多くの光を取り込むことができる設計となっている。フライング・バットレスで外側から構造を支えているが、この聖堂はゴシック初期のものなので、まだ壁が厚く作られている。

西側ファサードの5つの扉口

The three central west front portals (there is one more on either side), Bourges Cathedral, Bourges, Cher, France

西側ファサードには中央の身廊と4つの側廊へつながる5つの扉口があり、向かって左から聖ギヨーム・ド・ブールジュ、聖母マリア、最後の審判、聖ステファノス、聖ウルシヌスに捧げられている。

Bourges (18) Cathédrale Saint-Étienne - Extérieur - Portail Saint-Guillaume - 02

左端はブールジュの大司教だった聖ギヨームに捧げられた扉口でタンパンには彼の生涯が描かれている。タンパンの周りのアーキヴォールトには祈りを捧げる天使や、音を奏でる天使を配置。1506年に北等が倒壊した際に大きな被害を受け、1510年から1515年にかけて再建された。

聖ギヨームの隣は聖母マリアに捧げられた扉口でアーキヴォールトは天上の宮廷を表し、タンパンは黄金伝説のマリアの被昇天を表している。
タンパンは3段構成で、下段は使徒である聖ペテロと聖ヨハネに見守られる聖母マリアの被昇天の様子。中段は天使に囲まれた聖母マリア、上段はマリアがキリストによって戴冠された様子が描かれている。
聖ギヨームの扉口と同様、北等の倒壊により大きな被害を受けた。1510年から1515年にかけて再建されたが、1562年、宗教戦争の最中、ユグノー派によって破壊されてしまった。

The west front's central door tympanum (13th C.), depicting the Last Judgment, Bourges Cathedral, Bourges, Cher, France

中央の扉口は最後の審判、タンパンは3段構成になっており、タンパンを取り囲む6列のアーキヴォールトには天使や旧約聖書の登場人物が配置されている。
タンパンの下段は死者の復活、中段は魂の計量、中央にいる大天使ミカエルが死者の魂を量り、天国行きか地獄行きかを選別している。天国へ行くものたちは喜びの表情を浮かべ天使に導かれてアブラハムのもとへと進んでいる。一方地獄生きの者たちは怯えた表情をうかべ悪魔たちに地獄の釜に押し込められている。
上段は天使に囲まれたキリストが描かれている。

Bourges (18) Cathédrale Saint-Étienne - Extérieur - Portail Saint-Étienne - 03

中央の扉口の右隣はこの大聖堂の守護聖人である聖ステファノスに捧げられた扉口で、彼の生涯が描かれている。1230年から1235年の間に作られたとされている。
下段の左側は聖ステファノスの聖職叙任式の様子、右側はシナゴーグから連れ出される様子。中段は石打ちの刑に処されている様子、左端には処刑に立ち会う若いパウロが描かれている。上段ではキリストと天使たちがキリスト教最初の殉教者を迎えている。

右端の扉口はブールジュの初代司教聖ウルシヌスに捧げられた扉口で、彼の生涯が描かれている。
タンパンは3段構成で、下段の右側は、ローマ教皇クレメンス1世より使命を受けるウルシヌスとユストゥス。下段の中央右側は、ブールジュへ向かうウルシヌスとユストゥス。ウルシヌスは聖ステファノスの血を小さな箱に入れて運んでいる。中央の真ん中はユストゥスがブールジュへ到着する前に亡くなってしまい、ウルシヌスがユストゥスの遺体に身をかがめている。中央左は一人でブールジュへ向かうウルシヌス。
下段左側はブールジュの住民に説教をしているウルシヌス。
中段はウルシヌスがこの地域を統治していた王レオカデを改心させ、彼の宮殿を聖ステファノスへ奉献している。上段はレオカデとその息子ルソールが洗礼を受けている様子。

ステンドグラス

Medieval stained glass, Bourges Cathedral, Bourges, Cher, France

ブールジュの大聖堂には、13世紀から17世紀にかけて作られたステンドグラスがあり、その時代の技法や様式の変遷を見ることができる。
ブールジュ大聖堂の最古のステンドグラスは、正方形や菱形、円形などの幾何学模様を用いていた。窓の多くは善きサマリア人、放蕩息子、金持ちとラザロのたとえ話や黙示録、キリストの受難など聖書の物語が描かれている。

ブールジュの大聖堂(サンテティエンヌ大聖堂) / Saint-Étienne de Bourges
住所:Pl. Etienne Dolet, 18000 Bourges, France
開館時間:9:30〜11:30、14:00〜18:00
入場料:無料(北塔と地下聖堂のガイドツアーは大人8ユーロ)

ブールジュの大聖堂の登録基準

登録基準(ⅰ)
ブールジュ大聖堂は、ゴシック建築の発展において、また中世フランスにおけるキリスト教の強さの象徴として、非常に重要な位置を占めている。しかし、この大聖堂の最大の特徴は、空間を見事に管理し、調和の取れたプロポーションと最高品質の装飾を組み合わせたその驚くべき美しさにある。

登録基準(ⅳ)
ブールジュ大聖堂は、サン・ドニ、パリ、シャルトル、アミアンなどに代表されるフランス・ゴシックの主流からは外れているが、この様式の大聖堂の建築的価値には強い影響を及ぼしている。そのデザインの統一性、空間の巧みなアーティキュレーション(継ぎ目のデザイン)、光の処理によって、この種の建築に適用された様式の優れた表現となっている。

ブールジュまでのアクセス方法

日本からパリまでは、エール・フランス、日本航空、全日空が直行便を運行している。パリからブールジュまでは、電車(TER)で2時間くらい。

ベルギーに非常に似た名前の都市「ブルージュ(Bruges)」がある。普通に間違えそうですね。。。ちなみにブルージュも世界遺産に登録されています。



ブールジュ大聖堂周辺のホテル情報

ブールジュのホテルは1泊8,000円〜

ル・クリスティーナ
イビス・ブールジュ
ベスト・ウェスタン・プラス・ホテル・ダングレテール
オテル・ドゥ・パネット
オテル・ドゥ・パネット・シャンブル・ヒストリーキ

ブールジュ大聖堂までの旅の予算

現在、行程にブールジュが含まれるツアーはおそらく存在しない。
フリープランのツアーでパリまで行き、各々電車でブールジュに行くしかない。

ツアー代金:¥140,000〜(+ブールジュまでの電車代片道約36EUR)

個人旅行の場合

往復航空券(1都市滞在)
成田→ドバイ→シャルル・ド・ゴール空港(22時間)/ エミレーツ航空 
=181,000円

電車代
パリ北駅→ブールジュ(2時間)
=36〜90EUR✕2=72EUR〜

宿泊代
パリ3泊:10,000✕3=30,000円
ブールジュ1泊:10,000✕1=10,000円

合計231,200円〜(参考価格)

※燃料費の高騰や為替相場の変動などにより、価格が変更されることがよくあるので、金額はあくまでも参考程度にお考えください。

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