Royal Exhibition Building - Melbourne / Sei F
目次
オーストラリアで唯一現存する19世紀に建てられた展示館
王立展示館はメルボルン・シティ中心部の北東に位置し、1880年のメルボルン万国博覧会のために1897年から1880年にかけて建てられたカールトン庭園の中にあるヨーロッパ風の建物。
1851年、英国クリスタルパレスで開催された第1回国際博覧会を皮切りに始まった国際博覧会運動は当時イギリスの植民地だったオーストラリアにも到来した。メルボルン万国博覧会は、1880年10月1日から1881年4月30日まで開催され、33カ国が参加し、133万人が来場した。
その後、1888年にはメルボルンで2回目の国際展示会「オーストラリア植民地100周年記念国際博覧会」が1888年8月1日から1889年1月31日まで開催。40か国から展示を集め、200万人が来場。また世界で初めて電気照明により夜間の営業が可能となった。
1901年1月1日、オーストラリア連邦が成立し、1901年5月9日に第1回オーストラリア連邦議会もここ王立展示館で開かれ、1927年まで西部の別館は州議会として使用された。
現在、19世紀に万国博覧会の会場として使用された建物のほとんどは失われている。ロンドンのクリスタルパレスやウィーンの大パビリオンは焼失してしまった。王立展示館は、フランスのシャイヨ宮など、世界で数少ない残りのひとつであり、オーストラリアで唯一現存する19世紀に建てられた展示館である。
王立展示館とカールトン庭園は、世界遺産基準(ⅱ)が認められ、2004年に世界遺産に登録された。
観光スポット
王立展示館
王立展示館は、メルボルン市庁舎、ビクトリア州立図書館も設計した建築家ジョセフ・リードが設計し、メルボルンにあるスコッツ教会と聖パトリック大聖堂を建築したデビッド・ミッチェルによって建築。
建物は十字形で、中央にはドーム、東西に152mの長さの大ホールと南北のトランセプトで構成。建材はレンガ、木材、鉄、スレートを使用し、ビザンツ、ロマネスク、ロンバルディア、ルネッサンスなど様々な様式を取り入れて建てられた。中央のドームはブルネレスキが設計したフィレンツェのサンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂をモデルに、展示館本体は19世紀ヨーロッパで流行したラウンドアーチ型のほか、フランスのノルマンディー地方やカーン、パリなどにあるいくつかの建物のスタイルに影響を受けている。
王立展示館は、1919年、流行したインフルエンザ患者を収容するための救急病院と死体安置所となり、第二次大戦中は、王立オーストラリア空軍が使用した。戦後から国有財産に登録される1975年まではオフィスや店舗など、現在まで様々な用途で利用されてきた。
建物の東部と西部には取り壊された別館があった。博物館、水族館、オフィスとして使用していた東部の別館は、1953年の火災で、貴重な歴史文書、地図、写真、契約書とともに大部分が破壊されてしまった。
Big Design Market / a.canvas.of.light
メルボルンの展示会場のメインはサウスバンクにあるメルボルン・エキシビジョン・アンド・コンベンション・センターに移ったが、王立展示館は現在も展示会場として使用されており、メルボルン・インターナショナル・フラワー・アンド・ガーデン・ショーやファッション・ショーなどの多くのイベントを定期的に開催している。
メルボルン博物館のロビーから始まる見学ツアーは、1日1回、毎日14時に実施されている。料金は大人10AUD、子供7AUD。
住所:9 Nicholson St, Carlton, VIC 3053, Australia
開館時間:イベントによる
URL:https://museumsvictoria.com.au/reb/
カールトン庭園
carlton gardens / tauntingpanda
ビクトリア植民地の副総督チャールズ・ラ・トローブが、1839年にメルボルンシティ周辺にグリーンベルトと呼ばれる緑地帯を設置する都市計画を立てた。カールトン庭園のほか、フラッグスタッフ・ガーデン、フィッツロイ・ガーデン、トレジャリー・ガーデン、バットマンズ・ヒル(現在のサザンクロス駅の南側)、キングズ・ドメインがその一環で作られ、現在ではガーデンシティと呼ばれるほど緑豊かな都市となった。
カールトン庭園は、26ヘクタールの敷地に、王立展示館、メルボルン博物館、IMAXシネマ、テニスコート、バスケットコートなどがあり、メルボルン市民の憩いの場になっている。
王立展示館とカールトン庭園の登録基準
登録基準(ⅱ)
王立展示館とそれを取り囲むカールトン庭園は、現存する産業宮殿の主な遺構であり、19世紀から20世紀初頭にかけての国際的な展示運動の影響を反映している。この運動は、技術革新と変化を紹介し、知識とアイデアの交換を通じて、工業化と国際貿易の急速な拡大を促進するのに役立った。
王立展示館とカールトン庭園へのアクセス方法
Boeing 787-8 ‘JA824J’ Japan Airlines / Hawkeye UK
日本からシドニーまでカンタス航空と日本航空が直行便を運行している。所要時間は10時間30分。乗継便を利用すると12〜14時間くらいかかる。
メルボルンに到着したらシティを一周する無料のシティ・サークルに乗車するとカールトン庭園の前で下車することができる。
王立展示館とカールトン庭園周辺のホテル情報
メルボルンのホテル料金は3,000〜25,000円くらい。
・クレアモント・ゲスト・ハウス
・シティクラブ・ホテル・メルボルン
・ウィンダム・ホテル・メルボルン
・クラウン・プラザ・メルボルン
・インターコンチネンタル・メルボルン・ザ・リアルト
王立展示館とカールトン庭園(メルボルン)までの旅の予算
ツアー代金は、4〜7日間で、100,000〜400,000円くらい。
個人旅行の場合
往復航空券
羽田→メルボルン(10時間30分)/カンタス航空
=63,000円
宿泊代
メルボルン5泊:10,000✕4=50,000円
ツアー代金(ベルトラ)
・グレートオーシャンロード1日観光ツアー<日本語ガイド>(157AUD〜)
・フィリップ島ペンギンパレード&ワイルドライフパーク観光ツアー(165AUD〜)
・ヤラバレーワイナリー ドメイン・シャンドンなど4軒のワイナリーツアー(140AUD〜)
合計113,000〜146,000円(参考価格)